Aレベル → 教科書例題レベル~教科書演習問題レベル
・問題集の例題のような易しい問題
・教科書の演習問題のような基本的な問題
・入試でよく見かけるありきたりな典型問題
Bレベル → 入試標準レベル(教科書発展問題レベル)
・頻出ではなくとも基本的な手法で解ける問題
・工夫が必要な問題だが誘導が丁寧な問題
・理解力が問われる問題
・計算がやや煩雑な問題
Cレベル →入試発展レベル
・工夫が必要で自分で方針を見つけ出す問題
・様々な手法を用いる問題
・計算がとても煩雑な問題
Dレベル → 難問レベル
・高度な思考力が要求されるような問題
・方針を立てにくい問題
総合評価
2015年に比べると難易度は下がったかなという印象。それでも発展レベルの問題もあり油断はできない。
6題中5題を選択解答の場合、制限時間(120min)に対して問題量が多く計算もボリューミーである。まともにやると大問1つぐらいが解き終わらない可能性が高い。
まずはじめに、解けそうな問題、解けなそうな問題をしっかり把握して、合格点を目指したい。
〔1〕座標・微分:Bレベル(20min程度で完答したい)
図示でイメージができたかどうか。
筑波大は全体を通して、図示が必要な問題が多い。しっかり必要に応じて手際よく図示しながら状況を把握したい。
(1)Aレベル(8min)
放物線同士がx>0の位置で共有点をもつ条件を求める問題。
2次方程式の解の配置の問題。基本問題。
(2)Bレベル(5min)
重心の軌跡の問題。
重心の軌跡自体はよくある問題で、解と係数の関係と(1)の範囲を元に軌跡を求めればおk.
(3)Aレベル(5min)
座標平面における三角形の面積公式を知っていれば一発。
解と係数の関係を用いた、対称式の変形が必要だが、これも難しくはないだろう。
(4)Bレベル(5min)
(3)の面積の最大値を求める問題。
そのまま微分するとめんどくさいから、k^2=tとおいて次数を下げる。あとは計算をするだけ。
内容自体は難しくないが、(2)(3)で計算ミスを誘発しやすい。ミスなく手早く処理しよう。
〔2〕座標・三角比・微分:総合Cレベル(30min以内で解答したい)
(1)Bレベル(10min)
問題文に図が示されており、状況把握は容易。
外接する円あるあるの相似を見つければ、三角比の定義から求められる。
漸化式の図形列の問題などで類題の経験があればできたであろう。
(2)Bレベル(12min)
PQ=2TQであり、TQ=OTtanθであり、OT=d1-r1であることにきづければ、あとは基本的な最大・最小問題。
(3)Bレベル(8min)
「垂直⇔傾き同士をかけて-1」であることから直線の方程式を求める問題。
「(2)のとき~」であるからsinθ=2/3をうまく代入して答えたい。
問題文で図が与えられているとはいえ、図形的考察力がないと(2)は難しいかもしれない。
図に色々書き込み過ぎて汚くなれば、必要に応じて自分で図を書くことで、結果速く解ける。
〔3〕ベクトル:総合Bレベル(25min程度で完答したい)
(1)Aレベル(3min)
ただの内分。容易。
(2)Aレベル(7min)
条件を数式にして、絶対値だから2乗するだけ。容易
(3)Bレベル(15min)
合同をどうやって示すか。高校入試を思い出す問題。
ひとまず長さの条件を求めようと思えれば、(2)と同様の計算を行うことでOA=OCを示せる。
そうすれば、あとは∠AOB=∠COBを示せれば嬉しいことに気づいて「ベクトルでなす角なら内積に着目」して答えまでもっていく。
(3)は(2)の誘導を活かし、その上で何が足りないかを考えさせる問題。
そういう意味で、実践的な演習価値の高い問題と言えるだろう。
〔4〕微分・積分(体積):総合Bレベル(25min程度で解答したい)
(1)Aレベル(13min)
変曲点まで調べて図示するタイプの基本問題。微分計算も難しくなくミスできない。
(2)Aレベル(5min)
ただの部分積分。計算問題。
(3)Bレベル(7min)
ただの積分計算。
(2)を上手に使おうと思えば、解答のような式変形になるだろう。
途中からの和を求めるシグマ計算と発想は同じ。気づけたかどうかで時間に大きな差が出たと考えられる。
〔5〕数列(漸化式)・極限:総合Bレベル(25min以内で完答したい)
これも問題文に図が書いてあるため、状況把握は容易。
(1)Aレベル(5min)
それぞれ、「θ2はP2に」「θ3はP3に」着目すれば立式できたであろう。
(2)Bレベル(10min)
(1)のθ3と同様に立式することで、隣接3項間漸化式が出てくる。あとは普通に特性方程式を解いて、漸化式を解くだけ。下手に誘導に乗ろうとせずに、いつも通り解いてく過程で答えが出てくるイメージ。
(3)Aレベル(7min)
漸化式を解ききって、最後に極限を飛ばすだけ。容易。
(2)の答えを用いて、「θ_{n+1}=-1/2θ_{n}+θ」として特性方程式がを解いてもおk.
〔6〕複素数平面(直線・円):総合Bレベル(30min以内で完答したい)
(1)Aレベル(8min)
ベクトルでもそうだが、絶対値があればとりあえず2乗しよう。
あとは式変形して2015でも出てきた「z+zバー=0ならzは純虚数」を導く。
(2)Aレベル(7min)
あまり見ない式変形かもしれないが、発想で出したい。また、これが解けなくても(3)には影響しない。
(3)Bレベル(15min)
複素数の軌跡といえばの式変形。条件式をzについて解いて、(1)の条件式に代入する。
そこからの式変形もよくあるやつ。文字aがあるせいで計算がややこしいが、頻出の式変形だから確実にできるようにしておくべし。
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