Aレベル → 教科書例題レベル~教科書演習問題レベル
・問題集の例題のような易しい問題
・教科書の演習問題のような基本的な問題
・入試でよく見かけるありきたりな典型問題
Bレベル → 入試標準レベル(教科書発展問題レベル)
・頻出ではなくとも基本的な手法で解ける問題
・工夫が必要な問題だが誘導が丁寧な問題
・理解力が問われる問題
・計算がやや煩雑な問題
Cレベル →入試発展レベル
・工夫が必要で自分で方針を見つけ出す問題
・様々な手法を用いる問題
・計算がとても煩雑な問題
Dレベル → 難問レベル
・高度な思考力が要求されるような問題
・方針を立てにくい問題
総合評価
2018年とほぼ同じ難易度。相変わらず数Ⅲの比重が重く、発展レベルの問題もあり油断はできない。
6題中5題を選択解答の場合、制限時間(120min)に対して問題量が多く計算もボリューミーである。まともにやると大問1つぐらいが解き終わらない可能性が高い。
まずはじめに、解けそうな問題、解けなそうな問題をしっかり把握して、合格点を目指したい。
〔1〕座標・微分:Bレベル(20min以内で完答したい)
図示でイメージができたかどうか。
筑波大は全体を通して、図示が必要な問題が多い。しっかり必要に応じて手際よく図示しながら状況を把握したい。
(1)Aレベル(5min)
微分して傾きを求める問題。容易。
(2)Bレベル(10min)
(1)と同様に傾きを求めて、tについての3次方程式を解く。このtの3次方程式が解きにくい。t=±1,±2が解にならず、解を見つけるのに時間がかかったかもしれない。しっかり解の候補を理解しているかどうかが、時短につながる。
(3)Aレベル(5min)
(2)ができていればただの計算問題。
〔2〕不等式・対数:総合Bレベル(20min以内で解答したい)
(1)Aレベル(5min)
問題文で与えられた条件を変形すれば求められる。容易。
ただ、分母を払うときに、かける文字が正であることは宣言しておこう。もし負なら不等号の向きが入れ替わってしまう。
(2)Aレベル(5min)
底をそろえて比べるだけ。容易。
(3)Bレベル(10min)
(1)を使うことを考えれば、何を示せばいいかが自ずと見えてくるだろう。
うまく誘導に気付ければ解き切れるが、気づかなければ全然手がでない、差がついた問題。
〔3〕ベクトル(四面体):総合Bレベル(30min以内で完答したい)
(1)Aレベル(10min)
空間版「交点の位置ベクトル」の問題。いつも通りで解けるが、空間でも同じ様に解けることに気付けるかどうか。
(2)Aレベル(7min)
内積が0を計算するだけ。計算が煩雑なのでミスしないように注意。
(3)Bレベル(10min)
追加の条件も立式して頑張って計算。計算が煩雑なのでミスしないように注意。
〔4〕積分(体積):総合Bレベル(30min程度で解答したい)
(1)Aレベル(8min)
ただの計算問題。sinx=cosxはいろいろな解き方が考えられる。解答の様に「両辺2乗する」か「両辺cosxで割る」か「=0の形にして合成」するか。
(2)Bレベル(20min)
ただの部分積分。計算がめんどくさい。ミスしないように。
〔5〕数列・微分・極限:総合Cレベル(30min以内で完答したい)
(1)Bレベル(10min)
筑波大あるあるのe^xの不等式証明の問題。
(2)Bレベル(7min)
何を示せばいいかがパット見わかりにくい問題。
示すことが分かったとしてもどう計算したらいいかの方針が立てにくく、行き当たりばったりの計算になってしまうかもしれない。
(3)Cレベル(10min)
これも方針が立てにくい。求める式の中にx_nが含まれているのでそこから式変形していって、(2)を使うことも考えてz_nを使って表すところまではギリギリいけるかな?
そこから余った部分を見ると、実は(1)と同じ形が見えるというおしゃれな問題。
〔6〕複素数平面:総合Bレベル(20min程度で完答したい)
(1)Aレベル(7min)
複素数平面でよく見る式変形。過去問でも頻出なので確実にできるように。
(2)Aレベル(5min)
図形的に偏角を求める問題。下手に計算で頑張ろうとすると方針が見えず苦労してしまう。
(3)Bレベル(8min)
(2)で偏角に着目しなさいって誘導があるので、偏角に着目しよう。
そのうえで、対応するθの値に対してzが1つか2つあるのでミスしないよう丁寧に求めてあげよう。
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