【前回の続き】
アクティブラーニングは、科学的に効果があると実証された勉強法だ。
前回はアクティブラーニングを利用した、「想起」=「思い出す」というテクニックを紹介した。
ここでは、もう1つのテクニックを紹介して、このテーマを終わりにしようと思う。
アクティブラーニング活用法2:「言い換え」
高校生にありがちな、悪い勉強法を紹介しよう。
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数学で、分からない問題に出くわした。
解説を読むと、すごくよく理解できた。
「次は解けるでしょ」と思って、次の問題に進んだ。
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これは、本当によくある例だ。
僕自身も、高校時代はこんな勉強法をやっていたと思う。
この勉強法では、「解説を読むだけ」で終わっているので、受け身な勉強になってしまっているのが問題だ。
この勉強をアクティブラーニングに変えていかなければいけない。
(人間の心理として、理解できた問題を「完全に頭に入った」と勘違いする傾向がある。これを心理学用語で「流暢性の罠」と言う。)
そこで登場するのが「言い換え」だ。
「言い換え」とは、文字通り、インプットした情報を”自分の言葉”で言い直すこと。
これを使って、普段の勉強をアクティブにしていこう。
テクニック① 自己解説
自己解説とは、勉強した内容について、自問自答していくテクニックのことである。
このときに大切なのは、「Why(理由、原因)」と「How(仕組み、方法)」の質問を自分に投げかけること。
例えば、「周期表の右上の元素ほど、イオン化エネルギーが大きいのはなぜか?(Why)」とか、「DNAの転写はどのように起こるか?(How)」といった質問を自分で作ろう。
「問題を考える→答える」という作業を繰り返していくことで、理解が深まり、試験で使える知識が身につくのだ。
テクニック② 教えるつもり勉強法
これは名前の通り、誰かに教えるつもりで勉強するということ。
誰かに教えるには、現象の理解だけでなく、「この問題の要点は何か」、「どこで間違えやすいか」などのポイントを整理しなければいけない。
教えるつもりになると、このようなポイントを意識的に整理するようになり、結果的に記憶に残りやすくなるんだ。
実際に、声に出して教えることも、非常に効果が高い。
例えば、「ラバーダック勉強法」という方法がある。
ラバー(rubber)はゴム、ダック(duck)はアヒルなので、ラバーダックとは、「お風呂のアヒルちゃん」を意味する。
「ラバーダック勉強法」とは、勉強した内容を、お風呂のアヒルちゃんに向かって、説明する勉強法だ。
とはいえ、説明する相手は誰でもいい。学校の友達でも、アヒルちゃんでも、ペットでも誰でもいい。
とにかく、勉強した内容を説明して、アウトプットしていくことが大切なんだ。
まとめ
①. 「Why」、「How」の質問を自分に投げかけ、理解を深める。
②. 教えるつもり勉強法で、アウトプットを増やす。
<数理進学予備校イーズ WEBサイト>
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