ペペロンチーノ作りのコツはズバリ「乳化」です。
今日はこの作業を、化学的に解説しようと思います!
1. まずはミセルコロイドの話
コロイド溶液とは、大きい粒子が分散した溶液のこと。
粒子が大きいので、溶液全体が濁って見えることが特徴ですね。
その中にミセルコロイドがあります。
ミセルコロイドは、界面活性剤(親水基と疎水基をもつ)が凝集してできる粒子です。
水中では、疎水基を内側に、親水基を外側に向けて集まっています。
2. 乳化とは
乳化とは、「水と油を混ぜること」です。
水と油は本来混じり合わないものですが、どのようにして混ぜるのでしょうか?
ここでミセルが登場します!
ミセルは、油と良くなじむ疎水基が内側に集中しています。
この内側部分に油を取り込むことができるのです!
内側の疎水基で油を包み、外側の親水基が水となじむ。
これにより、本来混ざることがない水と油を混ぜることができるのです!
(油が多いときは疎水基を外側、親水基を内側にしてミセルが形成されます。)
3. 美味しいペペロンチーノのコツ
パスタを油だけで炒めると、麺がパサパサになり美味しくない。。。
では、どうすればいいか?
乳化を使って水と油を混ぜます!
ソースに程よく水分を含ませることで、麺にソースが絡み、つるっとしたパスタが出来上がるのです。
【作り方(超ざっくり)】
まずは、ニンニクと唐辛子を油で炒める。
↓
ニンニクを炒めたフライパンに、パスタの茹で汁を加える。
↓
パスタを炒める。
↓
完成
【解説】
2番目の行程が重要!
ただのお湯ではなく、「パスタの茹で汁」を加えます!
茹で汁には、パスタから出る「デンプン」が多く含まれます。
ここではデンプンが界面活性剤の役割を果たし、油とお湯を乳化することができるのです!
化学の視点で見ると、料理がもっと上達するかも?
ぜひ試してみてください!
<数理進学予備校イーズ WEBサイト>
Comments